2月27日横浜未来機構会員を対象に、相鉄線天王町駅と星川駅の間の高架下に新しくできた高架下施設星天qlayの現地見学ツアーと、サステナビリティ・サーキュラーエコノミー・教育など幅広い分野でウェブメディアを企画・運営しているハーチ株式会社の加藤代表に、欧州の最新サーキュラーエコノミー事情をお話しいただくセミナーを開催しました。
星天qlayは、相鉄線(天王町駅~星川駅)連続立体交差事業における鉄道高架化により創出された、全長約1.4㎞のエリアをA~Eゾーンの5つのエリアに分けて開発された高架下施設です。コンセプトは「「変化を楽しむ人」がつながる生きかたを、遊ぶまち」
各ゾーンは飲食や買い物を楽しむ、子育て関係など、それぞれ特徴があるのですが、星天qlayを一番特徴づけているのはDゾーンです。Dゾーンは「変化を楽しむ人」が新しい生き方を実践。まちと世界を変える人々と、アイディアを育成する拠点。と位置付けられており、クリエイター向けコワーキングスペースである「PILE」や、クリエイターが地域の人と触れ合いながら暮らすシェアハウス「YADORESI」があります。
当日は星天qlayを運営している株式会社相鉄アーバンクリエイツの小杉山さんご案内のもと、「PILE」と「YADORESI」を中心にツアーが行われ、「YADORESI」では実際に入居されているクリエイターに、「YADORESI」に入居した理由や経緯、「YADORESI」での生活や活動についてお話を聞くことができました。
星天qlayツアーの終点はBゾーンにあるイベントスペース・シェアオフィスである「qlaytion gallery」です。「qlaytion gallery」は「PILE」や「YADORESI」を運営しているYADOKARI株式会社や今回セミナー講師を務めていただいた加藤さんが代表されているハーチ株式会社が共同でオフィスを構えており、かつ様々なイベントが行われるスペースとしても活用されています。
この「qlaytion gallery」にて加藤さんより、サーキュラーエコノミー※について、最先端を走っている欧州の動向を中心にお話しいただきました。加藤さんからは、サーキュラーエコノミーの概念説明、サーキュラーエコノミー先進国であるオランダでは、リサイクル素材が使われ、修理して長期に使われることを前提に設計されたスマートフォンが発売されていることやサーキュラーエコノミーの実験場として、様々な市民やステークホルダーが地域課題解決のために集まり、共創するリビングラボが使われているなど、いろいろな事例を紹介しながらわかりやすく、お話ししてくださいました。
星天qlayは駅前商業施設でありながら、クリエイターと地域を結び付ける場所であり、サステイナブルな取組を発信する場所でもあります。ここから次々とイノベーションが生まれるよう、横浜未来機構も応援していきます。
※サーキュラーエコノミー(引用元:ハーチ㈱) 循環型経済や循環経済とも呼ばれています。これまでのリユースエコノミーは従来の3R(Reduce:減らす・Reuse:再利用する・Recycle:リサイクルする)の考え方をベースに、廃棄物の一部を再資源化することを目指していますが、サーキュラーエコノミーでは、そもそもの原材料調達や製品・サービス設計の段階から資源の回収や再利用を前提としており、廃棄物の概念は存在しません。