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横浜生まれの乳酸菌入り!地元名物アイデアワークショップ開催レポート(第1回) ~「ラクリス™」を使った新しい横浜名物の可能性を探る~

横浜生まれの乳酸菌入り!地元名物アイデアワークショップ開催レポート(第1回) ~「ラクリス™」を使った新しい横浜名物の可能性を探る~

2025年11月27日(木)、神奈川大学みなとみらいキャンパスのオープンイノベーションスペースにて、横浜市内の大学生を対象とした「横浜生まれの乳酸菌入り!地元名物アイデアワークショップ」が開催されました。

本ワークショップは、三菱ケミカル株式会社が開発した有胞子性乳酸菌「ラクリス™」を活用し、学生の斬新な視点で新しい横浜名物を創造する実践型プログラムです。横浜未来機構のファシリテーションのもと進行し、学生主体でのアイデア出しを実施しました。

地元名物の「因数分解」から見えた成功の法則

横浜未来機構事務局の前野のファシリテーションで進行

まずはアイスブレイクとして、参加者同士がペアになって「地元でおすすめの名物」「地元民しか知らないこだわり」「観光客にこっそり教えたいポイント」などをテーマに「地元名物」について深掘り。横浜のシウマイ弁当やありあけ横濱ハーバー、水戸の納豆スナックなど、各地の名物話で会場は和やかな雰囲気に包まれました。

学生による「地元名物」についてディスカッションを行って発表

地元名物について紹介しあった後は、「地元名物を因数分解する」セッションを実施。
東京ばな奈、551の豚まん、りくろーおじさんのチーズケーキ、くるみっこ、信玄餅、じゃがりこの地域限定版など、全国の名物を取り上げ、成功要因を分析しました。
学生たちから挙がった共通項は:

地域限定感:その土地でしか買えない特別感
ご褒美感覚:見た目の可愛さ、配りやすさ
新幹線・駅ナカ流通:アクセスの良さ
ストーリー性:信玄餅の「食べ方の面白さ」や歴史的背景
安心感×地元らしさ:知名度と地域性のバランス
バリエーションの豊かさ:味や見た目の選択肢

「限定感があるとつい買いたくなる」「名前の珍しさも重要」「誰かに話したくなるストーリーが必要」など、学生ならではの視点が次々と共有されました。

腸内細菌と健康——ラクリス™の可能性

そして、今回のワークショップのキモとなる「ラクリス™」を知るセッション。

登壇したのは、三菱ケミカル株式会社 技術戦略本部 ウェルネス技術部 フード&ヘルスケアグループ 主席研究員の相田正典様。北海道大学大学院修了後、大手食品メーカー中央研究所を経て、現在は三菱ケミカルで乳酸菌の研究に従事し、理化学研究所の客員研究員も務める専門家です。

相田様はまず、健康の定義について「WHOでは肉体的、精神的、社会的に完全に良好な状態」と紹介。その実現には多様な要素が関わっており、近年特に注目されているのが「腸内細菌」であると説明しました。

約100兆個の腸内細菌が健康を支える

三菱ケミカル(株)相田様によるセッション

「腸内には約1000種、100兆個もの細菌が存在します。一列に並べると地球を2周半する量です」と相田様。腸内細菌は人間が消化できない食物成分を分解し、健康維持に重要な役割を果たしています。しかし、腸内フローラのバランスが崩れると、免疫力低下、老化、うつ病、自閉症、アレルギー、糖尿病、肥満など、多くの疾患リスクが高まると指摘しました。

熱に強く、生きて腸まで届く「ラクリス™」

そこで紹介されたのが、三菱ケミカルの有胞子性乳酸菌「ラクリス™」です。
ラクリス™の最大の特徴は、胞子を形成することで熱や酸に強く、生きて腸まで届いて増殖すること。1949年に中山博士が緑麦芽から分離し、長年、多くの食品に活用されています。
相田様は、ラクリス™の特徴をデータとともに紹介しました。

8つの「新しい横浜名物」アイデアが誕生

個人ワークとチームでのアイデア交換、企画案作成

いよいよ、ワークショップのメインセッション。個人ワークからチームでのアイデア発散、絞り込み、企画案作成、そして全体発表へと進みました。

「否定せず、まず発言数を重視しましょう」という前野の呼びかけのもと、短時間で多数のアイデアが飛び出し、最終的に8つの具体的な商品案が発表されました。

チームごとにアイデアを発表

1. 一口せんべい
星やハート型など形状で差別化し、横浜産ブランド果実である「浜なし」や「浜ぶどう」を使った味バリエーションを展開。見た目の可愛さと地域性を両立。

2. ゴマ団子
空洞部分に面白い食材を詰める趣向で、横浜中華街とのコラボレーションを想定。

3. カップラーメン
ラクリス™を麺に練り込み、スープを飲まずに済む設計。社会人のランチ需要をターゲット。

4. アイス
馬車道発祥の歴史を活かし、上から乳酸菌パウダーをふりかける形式。味のバリエーションを追加しやすく、子供から大人まで幅広い層に対応。実現可能性が高いと評価された案。

5. しゅうまいと小籠包
横浜中華街の定番メニューに乳酸菌をプラス。

6. 地元日本酒
地元の日本酒に乳酸菌を加え、観光客や土産需要を狙う。美肌や免疫など機能性にフォーカス。

7. サワークリーム
乳酸菌の酸味を活かしたサワークリームに、湘南ゴールド(柑橘)を組み合わせ。お酒やクラッカーと相性抜群。

8. はちみつ(浜蜜)
横浜産はちみつ×乳酸菌で、パンやヨーグルトの朝食用として計画的な摂取が可能な商品。

各案は「地元感」「健康」「体験性」「ストーリー性」「見た目・手軽さ」など、前半の因数分解で抽出された要素を戦略的に活用。グループA〜Dが順番にプレゼンテーションを行いました。

4つのグループから8つのアイデアが発表されました

産学公民連携で生まれる新しい価値

今回のワークショップでは、三菱ケミカルの研究員から直接フィードバックを受けながら、学生の自由な発想で新商品の企画・設計に挑戦する貴重な機会となりました。

「乳酸菌×横浜名物で新しい可能性を広げたい」——三菱ケミカルが開発したラクリス™をもっと活用するには? その問いに、学生たちは「横浜名物」という切り口で応え、実際に商品化につながる可能性のあるアイデアを次々と生み出しました。

ワークショップ終了後、参加者には2週間の期間が設けられ、アンケート提出とオープンチャットでの意見交換が予定されています。

次回は12月9日、アイデアをさらに具体化

本プログラムは全2回構成で、次回は12月9日(火)に開催予定。

1日目で生まれたアイデアをさらにブラッシュアップし、具体的な商品化に向けた発表と講評が行われます。その後、12月から1月末にかけて神奈川大学生協の協力のもと試作品を開発し、2026年1月31日(土)〜2月1日(日)に開催される「YOXO FESTIVAL 2026」で試食提供を実施する予定です。

学生のアイデアが実際の商品となり、横浜の新しい名物として育っていく——そんな未来が、このワークショップから始まろうとしています。

横浜未来機構は今後も、産学公民連携を通じてイノベーション創出を促進し、持続可能な希望ある未来の実現を目指してまいります。

主催:横浜未来機構
共催:神奈川大学・関東学院大学
協力:三菱ケミカル株式会社

お問い合わせ:miraikiko@yoxo.jp

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